ごく平凡な男子高校生・高坂京介は、数年前から中学生の妹・高坂桐乃とはろく挨拶もかわさないという冷え切った関係になっていた。そんな状態がこれからもずっと続くかに思われていたが、ある日京介が萌えアニメのDVDケースが玄関に落ちているのを発見したことから事態は急変する。その持ち主は何と人生勝ち組でリア充な妹・桐乃のものだった。
原作:伏見つかさ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」(電撃文庫/アスキー・メディアワークス刊)/監督:神戸洋行/シリーズ構成:倉田英之/スーパーバイザー:川口敬一郎/原作イラスト:かんざきひろ/キャラクターデザイン:織田広之/総作画監督:石田可奈、川上哲也/プロップデザイン:石本剛哲/アニメーションプロデューサー:黄樹弐悠/制作プロデューサー:吉田昇央/アニメーション制作:AIC Build/製作:アニプレックス、アスキー・メディアワークス、ムービック、バンダイナムコゲームス
高坂桐乃:竹達彩奈/高坂京介:中村悠一/黒猫:花澤香菜/沙織・バジーナ:生天目仁美/田村麻奈実:佐藤聡美/新垣あやせ:早見沙織/来栖加奈子:田村ゆかり/メルル(星野くらら):田村ゆかり/高坂大介:立木文彦/高坂佳乃:渡辺明乃
作家デビューした桐乃。読者からの反応も上々だったが、担当編集者からさらにうれしい報告をされる。彼女が書いた小説がアニメ化されることになったのだ。アニメスタッフとの最初の打ち合わせに黒猫と沙織をともなって参加する桐乃。しかし、打ち合わせは思わぬ方向に進んでしまう。
まさかのアニメ化!?まさかのアニメ化!?もう何回言っても言い足りないですよ・・・夢オチレベルにも程がある・・・
まさか本当にサブタイ通りとはね・・・これもうアニメオリジナルのレベルだろ・・・
と思ってちょっとwikiを覗いてみたら詳しいことはちょっと分からなかったが
少なくともフェイトさんのキャラは原作とは全く違うということは分かった^^;あとアニメ化ってネタも当然のことながらアニメオリジナルらしい・・・
だからってちょっと風呂敷を広げ過ぎな気がするけどねw
てことで何回も言いますがアニメ化ですよ奥さん
どうやら前回の本になるやら担当者と打ち合わせやらってのには続きがあったようで・・・
あれからなんだかんだあって妹都市は無事出版されトントン拍子でアニメ化の話になっておりましたwまぁでも妹都市の内容はともかくとして現実的に最近の二次元出版業界を見てみると
この夢みたいなプロセスってのはそこまで無理のない話ではありますよね・・・いかんともしがたいけど^^;
もちろん浮き足立つ桐乃 こんなにもトントン拍子過ぎては当然の反応でしょう
黒猫たちはというとどうやら桐乃語曰く「一人じゃ不安だから一緒についてきてお願い!!」
ということで呼び出されたらしいです・・・いやぶっちゃけこれは呼び出された方も困るよな^^;
声優さんやスタッフに詳しくともプロの前でその知識をひけらかすことなんて出来るわけないしねw
そんなこんなで初めてのアニメスタッフとの顔合わせを兼ねた企画会議
アニメスタッフ業界の男女比がどれほどのものかちょっと分からないが
女子中学生作家というのがひとつの売りである原作者さん相手に
4人全員男ってのはちょっと辛そうですな・・・これでは出鼻も挫かれそう^^;てか照明やら机の置き方やらなんか明らかにアウェイだなw 面接みたいだw
もっと明るくてこじんまりとしたところでやってくれればいいのにw
だがそれでも臆さない桐乃 メモに書いてきた意見を怒涛のように喋りまくります
計ってみたところ約1分40秒・・・長いwぶっちゃけ管理人はアニメでここまで長い一人しゃべりは聞いたことがないです
この長さは伝説に残りそうですよね・・・竹達さんにはご苦労様でしたとしか言いようがないな・・・
まぁだが残念なことにその1分40秒で桐乃が意見した内容は尽く痛々しい物だったわけで
声優はだれやらから始まりOPEDを毎回変えて欲しいやらキャラデザは誰やら作監は誰やら・・・
要望の観点としては間違っていないんだろうがいかんせんまだ浮き足立ってるせいか
アニメ化の大きさを肌で実感出来ていない意見と様子 場の空気を読めてない感じです
桐乃の怒涛の意見を受けた制作側もプロとしてその稚拙な意見を難なく処理
その意見を聞いた上で原作改変の案を提案してきます・・・もちろん桐乃は抵抗しますが
主人公の性別を変えるというトンデモ案を出されたところでノックアウトされてしまいます^^;
結果日常生活や仕事も相まって心身ともに打ちのめされた桐乃はダウン
京介が黒猫とバナージを引き連れて次の会議に赴くことに・・・ここからが本番ですね
議題はアニメ化に伴う原作者の意向の反映というところでしょうかまぁ大体にして今までの話なんて比にならないほどに遠くに行ってしまったわけでw
実際のアニメスタッフがこんなのなのかってのももちろん分からないし
肝心の原作も原作で特異すぎるのでなんとも感情移入し難いです^^;
兎にも角にもなんで制作側はこれをアニメ化したんだ?というのがツマラナイながらも当然の反応であり意見でしょう
察するに桐乃の文章力は言うほど前回から上がっていない だというのにベストセラー
謎の女子中学生原作者という触れ込みがあれば先述書いたとおり無理は無いのかもしれません
事実あの手の携帯小説は売れるみたいですしね・・・ホントわからないけど^^;
だからといって1巻しか出ていない原作を作品形態を変えたりオリジナルを交えることで
1クールアニメとして製作しようとする案からしてどうもナンセンスすぎると感じますいくら枠が空いてしまったからって青田買いの如く未成熟なまま引っこ抜いて使い捨てというのは
業界の未来を見据えなければいけないプロの姿勢としてはどうにも頂けないですな・・・
1巻しか出ていない原作に不満があるのならオリジナルアニメでも作ればいいんですよ
人気の原作の名前を借りて最低限のラインを超えようとするプロなんて溜まったもんじゃないですな
だがそれは仕事として、産業として利益を生む可能性を多分に秘めている・・・
アニメ化云々の初期段階はともかくとして彼らの意見ももっともでしょう
そのせめぎ合いの中で京介達の意見が会議に様々な価値観を投げかけられます京介はよく分らない立場ということで完璧に妹の味方をすることになるわけですが
これは酷く個人的なところで今回の議題に置いてはあまり深く関係ないですな
影響が出てくるのはより個人的な隣にいる黒猫ということで・・・これはまた後述
やはり今回のキーパーソンは外野を貫きつつも核心も貫いた黒猫しかいないでしょう
なんだかんだで出版やらアニメ化やらと成功していく桐乃を妬んだ彼女
その彼女の尻馬に乗る出版社も制作会社もどれも壊れてしまえばいいとすら考えている
だけどそれはそれ前回も黒猫は言ってましたよね これは所詮個人的な物の見方であって共通の感覚ではない
だからこそ、そんな妬ましい気持ちをいくら持とうが他人の作品を否定するのは間違っているし
自分がただただ正しいと考えるのも間違っている 事実どんな形であれ売れてしまっているわけですしね
これは言ってはなんだが、残念なことに自分の感覚が世間一般から乖離しつつあるということでしょうな^^;
最近蔓延るエロと萌のオンパレード、残念ながらこれが今のアニメ世間が求めるモノなんでしょう
そして制作サイドもそのニーズに応えている・・・悔しいことになんとも理想的な関係が構築されているw
まぁだから結局何が言いたいのかというと、
こんなせめぎ合いの中の犠牲者であるはずの黒猫がそれでも
自分を度外視し確固たる自信を持って一つの作品を尊重するという姿勢を貫き
プロにもその姿勢を求めたのがあまりにもかっこ良すぎたということです!!どんなに酷い作品だろうが最高の作品だろうがそれにちゃんと向き合い熟考しなければ
本当の意味では賞賛することも出来ないし否定することも出来ない・・・
まぁでも今回のスタッフはまだとても良心的でありまともですよね
自分も黒猫と同じく妹都市なんていう作品、タイトル見ただけでお断りです
だが彼らスタッフは設定などを考慮していい形で改変しようとしていました
それがたとえ利益を優先して考えたものだとしても悪意ある改変ではないですよね
先入観かもしれませんが実際のスタッフは原作に完璧に沿うことが正しいと考えてそれに甘んじ
妹都市のような頂けない作品にもそのまま乗っかってきてあわよくば助長させますからね・・・それで面白いならもちろんいいが大抵はネタで盛り上がることを狙ったなんとも情けない力の入れ方です
さらにそれが売れる風潮が出来てしまってるもんだからどうしようもないよな・・・
まぁこれこそ黒猫の否定した感覚の押し付けの発端なんですがね いかんいかん^^;
一方ことが終わってからの桐乃嬢
案の定、目茶苦茶ウザいなw黒猫がスタッフに求めたのは作品への姿勢、誠実さ
だが肝心の原作者である桐乃が結局最後まで誠実さを見せなかったのがウザイったらない
やっぱり個人的には黒猫の言葉で目を覚ましたスタッフと桐乃が最後まで討論し
それぞれの意見をぶつけ合った上で初めて企画がまとまって欲しかったですね・・・
総じて、今回は昨今のアニメのように不誠実であったと言わせてもらいますウザい桐乃のキャラを保たせているのは「ツンデレ可愛い」というやつですよね
もちろんこの可愛さの中には京介への歪んだ思いなどなどバックボーンがあるでしょう
でも表面に現れるのはこの可愛い一点・・・このキャラの立たせ方って物凄く不誠実に感じます
キャラの感情や内情は視聴者様ご自身で、なんて稚拙なものでももはやありませんよ
ただ可愛く描いておけばどうとでもなる、そんな思惑がありありと見えてどうしようもありません
そんな可愛さに作品の方向性も「しょうがないかw」という形で事もなげに終了する・・・
もとより可愛さってのはキャラの根本に持ってくるものではないですよね 味付け程度でいい結果桐乃のわがままが通って、妹都市という作品が見かけ通り薄いものとなってしまいました
その昨今のなりふり構わないアニメ化の実態を見せるのが今回の肝だと思ったんですけどね・・・
業界による業界の自虐のように見えて
その実、ただ単に業界の諦めを見せられたような痛快でもなんでもないなんだかいかんともしがたい決着でした・・・
あと京介 妹のために訳の分からない業界に対して頭下げるのはまだいいが
相手は大人であることに変わりはないんだからちゃんと敬語をつかえ
そんな言葉遣いじゃ桐乃と同じ見かけだけで建前の土下座の意味もなくなるぞ
てことでなんだか変な気持ちになってしまった8話でしたまぁちょっとスケールが大きくなりすぎましたね^^;だというのに京介が見ず知らずの業界人に頭を下げる切迫感も必要性も感じない
まだまだ桐乃が一人でどうにか出来るレベルのように感じましたね
だからこそ何もせぬままに思い通りになる桐乃に普通にむかついた
構図にしても描写にしてもいつもとは違う不完全燃焼な粗を感じました
最後に帰りの電車で黒猫が抱いた「羨ましい」という気持ちについてあれほどどんなものにおいても完璧であり世間の感覚も共有できているにも関わらず
それでも京介に擁護される桐乃に対する嫉妬・・・確かに優遇されすぎですよね
加えてこれは世界の不条理さを妬んだ言葉でもある・・・中学生が言うには切なすぎる言葉です俺らの黒猫にここまで言わせたんだから是非とも桐乃には最終回までに自分の力だけで
何かを成し遂げて欲しいものですね・・・黒猫が世界に失望しないためにも頼んます
ではノシ
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